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採用の「強者の戦略」「弱者の戦略」
2024卒採用の現状
まず、2024年卒の学生の就職・採用活動の環境について述べます。リクルートワークス研究所の「ワークス大卒求人倍率調査」によると、2024年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とした大卒求人倍率は1.71倍であり、2023年卒の1.58倍から0.13ポイント増加しています。これにより、コロナ禍前の水準に回復しつつあることがわかります。
なお、有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるかを示す数値で、「就職のしやすさ」の目安になる指標です。例えば、求職者100人に対して求人が200件あるとき、有効求人倍率は2.0倍となります。よって、数値が大きいほど「就職しやすい」傾向にあることを意味します。上の数字は「より売り手市場になった」ということがわかります。
本当にそうなのか?
しかし、「5,000人以上の企業」に限ると大卒求人倍率は0.41倍にとどまり、求人数に対して就職希望者数が大幅に上回っており、人気が集中していることがうかがえます。さらに、大企業は資金を投入して優秀な人材を確保しようとしている。先日、東京海上日動が最大初任給を412,320円に引き上げると発表したことも記憶に新しいところです。
「強者の戦略」と「弱者の戦略」
大企業が人気を集めるだけでなく、資金力を活かして「強者の戦略」により優秀な人材を確保しようとする中、中小企業の採用環境は非常に厳しいといえます。
中小企業も同じことをして勝てると思いますか?でも結構同じことをしていますよね。1ヶ月数十万をかけてナビサイトに掲載したり…。
中小企業は「選ばれる立場」であり、採用にかけられる資金も限られています。資金が潤沢でない以上、知恵を絞り、「弱者の戦略」によって人材を確保することが求められます。その戦略の一つとして、「外国人・障害者雇用」は選択肢となりうるのか、次回以降で考察していきます。